しばるものがなにもないという意味での「自由」とは、苦しいものだと思うのです。
こんにちはみなさん。
今日は糸井重里が考える、リズムと生きることのカンケイのお話です。
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ぼくは前から、こんなことを思っていました。
しばるものがなにもない状態を「自由」というとすれば、
それは、なんとも苦しいものだと思うのです。
それは渾沌に似たもので生と死さえ分けられてない状態。
生があり死があるというふうに
「ある」と「ない」が誕生したとき、
いちばんシンプルなリズムが発生しているわけです。
それは、最初のルールであり、最初のことばです。
ヨハネによる福音書の
「はじめに言葉があった」という書き出しは、
「はじめにリズムがあった」としてもいいと思えます。
渾沌から抜け出す「はじまり」がリズムだった。
そのリズムがあるからこそ、の「自由」なんですよね。
うまく言えないんだけど、そういうイメージが、
リズムそのものによって伝わってくるんです。
リズムがなくなると、疲れます。
リズムは、生きる術でもあり、
生きていることそのものだと思えるんです。
今日も、「ほぼ日」に来てくれてありがとうございます。
毎日毎日「たどり着かないもの」を遊び相手にしてます。
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この言葉に僕はすごく共感しました。
ルールがないことが自由なのではなく、
ルールのなかにこそ自由がある。
制約があるからこそ、
想像力を働かせてそこを打開する自由がある。
何者にも縛られない自由とは、
逆に言えば漠然とした無限の世界と戦わざるをえない不自由なのかもしれない。
がんじがらめの制約は、
逆に言えばその範囲ならなにをしてもいいという自由を与えてくれる。
僕が愛する『バガボンド』の29巻にこんなセリフがあります。
吉岡一門70人との決闘を制したものの、
一生ものの傷を負い、さらには二条城に捕らわれてしまった武蔵。
そんな彼に沢庵が「剣をやめろ」と説教する場面。
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武蔵、あのな
実は最近声を聞いた
それによると
わしの
お前の
生きる道は
これまでもこれから先も
天によって完璧に決まっていて
それが故に
完全に自由だ
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天とのつながり無しに生きるは苦ばかりなり
もしも
生まれた甲斐があるのだとしたら
もうどうなとしてくれ
ただそれを受け容れる
ーーーーーーーーー
扉が開いた
長いこと
閉ざされていた
いくつもの扉が一斉に
自由とはこれだった
今まで知っていた
自由は別のものだった
人は無限だ
それぞれの生きる道は
天によって完璧に決まっていて
それでいて
完全に自由だ
根っこのところを
天に預けている限りは
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「天によって完璧に決まっていて、それが故に完全に自由だ」
この言葉は一種の「諦め」なのだと僕は感じました。
自分の人生など、自分が決められるものではないという「諦め」。
天に寄り添って生きれば良いという「諦め」。
どうなるかなんてもう決まっている。
失敗するのか成功するのか。
この道が正しいのか間違っているのか。
そんなものはもう完璧に決まっている。
だからこそ自由に生きられる。
なにをしたっていい。
悩むことなんてない。
天によって決められた道をただ歩いているだけなのだから。
天が全てを包んでくれるのだから。
この言葉を聞いてぼくの中でも何かが解き放たれた気がしました。
自由とはなにか？
みなさんも考えてみてください。
今日も読んでくれてありがとうございます。
長渕剛も、こう歌っています。
「尽きせぬ自由は がんじがらめの不自由さの中にある」
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