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2012/06/30

『清須会議』三谷幸喜による三谷幸喜のための三谷幸喜にしか描けない時代小説が誕生!!渾身の時代エンターテインメントをどうぞ!!



「今、腹の皮をちょっと切ってみた。
あっ、意外と痛い」

三谷幸喜に掛かれば、あの信長もこんなこと言います。















ーゆあさコーポレーションオフィスー


(あおいがくすくす笑いながら、難しそうなカバーの本を読んでいる)


うわぁ。
これが三谷幸喜の時代小説かぁ。



けっこうな挑戦だな、これは。





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この記事は、三谷幸喜著・『清須会議』を参考に書いています。

信長亡きあとの日本の歴史を左右する五日間の攻防を「現代語訳」で綴る、笑いと驚きとドラマに満ちた、三谷印の傑作時代エンタテインメント! 


日本史上初めての会議と言われる「清須会議」。その参加者は、「情」をとるか「利」をとるか。


本能寺の変、一代の英雄織田信長が死んだ。跡目に名乗りを上げたのは、柴田勝家と羽柴秀吉。その決着は、清須会議で着けられることになる。
二人が想いを寄せるお市の方は、秀吉憎さで勝家につく。浮かれる勝家は、会議での勝利も疑わない。傷心のうえ、会議の前哨戦とも言えるイノシシ狩りでも破れた秀吉は、誰もが驚く奇策を持って会議に臨む。
丹羽長秀、池田恒興はじめ、会議を取り巻く武将たちの逡巡、お市の方、寧、松姫たちの愛憎 。歴史の裏の思惑が、今、明かされる。
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清須会議



清須会議とは一体何か。
まずはそこから説明しよう。


天正10年6月2日。
この日、本能寺は朱く燃えた。
覇王・織田信長と共に。

メラメラメラ。


天正10年、西暦で言えば1582年の6月2日、本能寺の変は起きた。

圧倒的な力で天下統一をほぼ手中に収めていた織田信長。
そんな彼の突然の死は、戦国の世に新たな風を巻き起こすことになる。


(これも信長らしいです)



絶対的な王であった織田信長。

その信長がいなくなった今、誰が天下を統一してもおかしくない。
戦国の世にそんな雰囲気が漂いだした。


天下を担うともいえる信長のポスト。
日本中の注目を浴びるその座に、名乗りを上げる2人の男が居た。


その2人の名は、
柴田勝家と羽柴秀吉。

(柴田勝家)


どちらも織田信長の信望厚い家臣だったが、2人の狙いは正反対であった。



頭首を失った織田家を支え、織田家の復興のために戦おうとした柴田勝家に対し、
羽柴秀吉は、信長の死を、自らが天下を取るためのチャンスと考えていた。



乱世の舵を取るのは、
織田家と共に生きようとする勝家か、
自らが天下を統一しようと目論む秀吉か。



この勝負は五日間にも及ぶ知能戦にて決着をみる。


その天下分け目の知能戦こそが、
日本初の会議とも言われる、『清須会議』である。






圧倒的不利な秀吉



秀吉と勝家、どちらも織田家の家臣であったが、
分は勝家の方にあった。


清須会議で議長を務めることになる、丹波長家は勝家の旧知の友であったし、
織田信長の妹であり、今だに強い影響力を持つお市の方も、家族を秀吉に殺された経験から、勝家の味方であった。

しかも、織田家のもう一人の重臣である滝川一益も勝家の親友だった。


八方ふさがりの秀吉。


さらに秀吉にはキツい展開がつづく。


柴田勝家が擁立した織田信孝は武芸にすぐれた秀才だったのに対して、
秀吉が擁立した織田信雄が、どうしようもないバカだったのだ。


そのバカさ加減は『清須会議』の中の、イノシシ狩りのところで存分に発揮されるからお楽しみに。



とにかく、有利な所がほとんどない秀吉。
本当に困った困った。


だがこういう状況でこそ、秀吉の才能はキラリと光る。


「最早この世で重要なのは、戦の力ではない」


そう言い放つ秀吉の人心掌握術は凄まじく、
会議の流れは徐々に秀吉に傾いていく。



驚くような策を次々と仕掛ける秀吉。
圧倒的不利な状況から、なんとか互角の戦いを演じるのである。
(戦いといっても、会議だからそのほとんどがいわゆる根回し)


まったく目が離せないぜ!!





時代小説を現代語で描く妙


『清須会議』が他の時代小説と違うのは、そのエンターテインメント性にあると思う。

これは三谷幸喜だから出せる味だ。


例えば冒頭に出てくる織田信長のセリフでは、

「うわー焼けてるよ。
最期は武士らしく死のうかな。
ちょっとお腹でも切ってみるか。
いてててて。
これは痛い。
やっぱり死ぬのは大変だ」

という、織田信長が絶対に言わなそうなセリフを勝手に信長に言わせている。



その他にも、三谷幸喜が作り出した武将達のイメージは、
今までの堅苦しいイメージ(「御意」とか言ってそうな)ではなく、
実に今っぽい、現代的な心を持った人たちばかりですごく愛らしい。



普通の時代小説になれてる人は違和感を感じるかもしれないが、
「こういう作品なんだ」と思って読めばすごく楽しめるんじゃないだろうか。




まとめ


織田信長の死後、
「誰が天下を統一するのか」

それを決める大きな転機となった清須会議。


歴史上の事件としてもすごく面白いし、
三谷幸喜の独特の感性によって描かれている本作は、すごく面白い本に仕上がっています。




信望厚い柴田勝家と、才能溢れる羽柴秀吉の、
五日間にも及ぶ世紀の知能戦をお見逃しなく。




おわりまーす。













今日も読んでくれてありがとうございます。
『清須会議』はもう映画化が決まってるらしいですよー。




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