今を生きるのに必要なたった一つのこと。
ーゆあさコーポレーションのオフィスー
こんにちは。
あおいです。
先日、副社長に就任してから、いてもたっても居られず。
いろいろな人の講演に行ったり
自分が成長出来そうな本を探したり
けっこう忙しい毎日を送っています。
(仕事は全然してないけど...)
昨日は、茂木健一郎さんの講演に行ってきました!!
茂木さんは思っていたよりフランクなおじさんでした。
自分のことは「俺」って言うし
話すときのアクションも大きくて
見てるだけでも面白かったです。
でも、彼の話は、やはりするどく、僕の心にグサグサ刺さりました。
やっぱり、学会慣れしてる人の話は説得力が違いますね...。
短い時間の中、多くの話をしてくれたんですけど
今日は、その中でも特に印象に残っている話を紹介したいと思います。
少しでも茂木さんの講演が再現出来れば嬉しいです。
んでは、始めます。
今を生きるのに必要なたった一つのこと
ここで言う「今」というのは、グローバル化、国際化した社会ということです。簡単に言えば、全世界はもう、つながっちゃってるよってことです。
経済も、情報も、日本のことだけ考えてりゃ良い、なーんて時代はとっくに終わってるんですね。
まあこれは当たり前のことだから良いとして...。
茂木さんはまず、日本企業がなぜ海外で惨敗しているかについて話し出しました。
日本企業の弱さ
日本企業は、なぜ弱いか。
SONYもパナソニックも、なぜ世界で勝てないのか。
茂木さんはその理由を、ズバリ
「偶有性に対応出来ないから」と言いました。
偶有性?
聞き慣れない言葉ですよね。
さすが学者さんと言いたいところですが...
要は「偶然性」とか「非典型的」なことっていう意味です。
つまり、日本企業は、典型的なパターンから外れたことに直面した時に対応出来ない!
さらに言うと、典型的なパターンから外れたことをいやがり、それからあえて遠くにいようとする。
そこには、「安心」を大切にする、日本人の気質が出ているんですね。
真面目にコツコツ。
ちょっと危ういなと思う領域には足を入れない。
自分が制御出来る範囲で。
今までのルールに則って頑張る。
周りに気を配り、はみ出しものにはならないように。
実に平和ですねー。
のほほんとした生き方です。
慎重に、誠実に、
お客様に良いものを届ける。
素晴らしい!!
日本の企業は本当に素晴らしい!!
そう思います。
だけど、これが問題なんです!!
日本が海外で勝てない理由は、まさにここにあるんですね。
日本企業のやり方は、かつてはすごく意味のあるやり方だったんです。
いわゆる「昔」、今日ほど国際化が進んでいない時点においては。
今から30~40年ほど前、日本は絶頂期にいました。
戦後復興も終わり、いわゆる高度経済成長の真っ只中という時代です。
当時、安くて質のいい日本製品が、世界中を侵略していきました。
ヨーロッパやアメリカに、日本の家電製品や自動車がどんどん入っていきました。
そんな時代は、作れば作るだけ売れる。
自分の国で作って、外国に売っているから、技術が漏れることも少ない。
1980年頃には、日本国内で生産する自動車台数が千万台を突破。
その台数は、自動車大国といわれるアメリカをも上回っていました。
これは凄いことですよね。
これはわたしの勝手な考えですが、
この頃から、日本人の中に、ある種の「浮かれ」が、生まれたのではないでしょうか。
まあ浮かれるのも当然です。
戦争で完敗した相手であるアメリカ。
一つの目標にしてきたヨーロッパ諸国、もちろんアメリカも目標でした。
それらの国に追いつき、むしろ抜かしちゃうんじゃないか?
これは浮かれちゃいますよ!!
誰だって!!
問題なのは、この「浮かれ」がバブル崩壊後も引きずられていること。
バブルが崩壊して、会社は倒産するし、土地の価値は暴落。
生活が一変する。
今までのイケイケモードでは、危ないぞ!!
そう思うのが普通です。
「一層気を引き締めて頑張らねば」
日本人はそう思うんですね。
実に真面目で、いい性格です。
けれど、その「気を引き締めて頑張る」という心構えの根底には、
少し前の時代、世界の中で躍動していた「自信」が横たわっています。
この「自信」が厄介なんです。
「今まで通り頑張って、良い製品を作っていけば大丈夫!!」
この自信が危ないんです。
もっと言うと、この考えでやった結果
その後も、意外と成功しちゃった。
これがいけなかった。
「やっぱり世界で通用する!!日本の技術は凄い。これからもこのやり方で頑張ろう。」
これがあかんのです。
ちょっと茂木さんの話に戻ります。
茂木さんは、SONYは、なんでAppleになれなかったのか。
そんなことを話しだしました。
SONYがAppleになれなかった理由
iPhoneやiPad。
Appleの製品は、今や世界一の人気とシェアを誇っています。
実際、時価総額も世界一ですしね。
なんでSONYは、iPhoneやiPadを作れなかったのか。
その技術がなかったから?
いえいえ。そんなことはない。
むしろSONYの方が技術力で言えば、高かったかもしれない。
いや高かったと思います。
もう一つ例を出します。
みなさん「You Tube」を知っていますか?
いや。知らない人の方が少ないんじゃないかと思います。
Googleに2000億円で売れたYou Tube。
You Tubeって便利ですよね。
私なんか、「ちょっとビートルズ聞きたいな」って思ったら、即You Tubeです。
ほんとに便利。
すごく便利。な、You Tube。
でもちょっと考えると、You Tubeって危うい存在だなって、思いませんか?
これは、日本企業が嫌いな「危うさ」です。
その「危うさ」の中心となっているものは、「著作権」の問題です。
見逃したアニメ。見逃したドラマ。もっというなら映画まで。
これらの動画はほとんど、著作権を侵害していると言っていい。
日本人だったらまずこんなものは作らない。
自分の会社のものが、「一つでもこのサイトに流れたらどうするんだ」
WALKMANを作り、そのための音楽データを配信していたSONYは、そんな風に考えた。
ここに「浮かれ」の片鱗がある。
そんな風に思います。
「そんな危ういものを作らなくても、俺たちなら大丈夫」
「このままやっていけば、絶対成長出来る」
これは自信です。かつてその技術力で、世界を支配しつつあった自信。
言い換えると、危うい範囲(グレーゾーン)には進出しない、臆病さです。
You Tubeは完全にグレーゾーンです。
はっきり言って、グレーゾーンも超え、違反サイトと言われてもおかしくありません。
ではなぜ、You Tubeの持ち主である、Googleは訴えられないのか?
その理由は、You Tubeのシステムにあります。
You Tubeは、動画投稿者に過剰な制約をしません。
例えば、投稿動画の時に、審査とか、そういうことはしないのです。
もちろんあまりにも悪質なユーザーには、アカウント削除などの対抗手段をとるでしょうが...。
反対に、その動画の著作権者の申し出には、即座に対応し、
問題のある動画は削除される。
こうすることで、どちらにも責任を問わないし、取らない。
ユーザーは好き勝手やってくれ。
問題があったら削除するから。
著作権者さん。ちゃーんと消しときましたよ。
こうやってのらりくらり。
グレーゾーンで上手くやっているんですね。
とは言っても、全てに対応出来る訳ではないですし、
著作権者の負担が大きいようにも思えます。
けれど、そんな騒音を黙らせてしまうほど
今のYou Tubeには「力」があるんですね。
ここで茂木さんが教えてくれた、Googleの社訓を紹介します。
それは次のような言葉です。
「Don't be evil. 我々は邪悪なことはしない」
まさに、これはYou Tubeの存在に象徴されますね。
はっきりいってYou Tubeは問題ありです。
違反サイトだ!!閉鎖すべきだ!!
そういう声が、音楽業界やTVの業界から聞こえてきます。
そんな言い分も、実に納得出来ます。
けれど、そんな問題とは比べ物にならない程、多くの人々にその恩恵を与えているのも事実です。
その恩恵は個人だけに留まらず、企業にまで及んでいると言えます。
AKB48が、PVを宣伝用に載っけたりするんですから。
You Tube凄いなぁって感じですよね。
今の日本企業には、このような力強さが必要だと思います。
多少の問題は、ぶっ飛ばしてしまうような、エネルギーと強靭さ。
突き抜けるアイデア。それを実現させる決断力と行動力。
どれも、高い技術力を持つ日本にこそ、必要なものたちです。
茂木さんは言いました。
「革新的なことをするためには、今あるルール、考え、法律にとらわれていてはダメだ!自分たちの中にある信念、イメージを実現させるためには、今ある枠組みから突き抜けなくちゃいけない。そこで、今までにない新しいルール、思考を、自らの手で作らなくては!!」
まさに今の日本人に、必要なことですよね。
今までのテリトリーの中で、生きることってすごく安心だし、楽なことです。
けれど、もうそれじゃ通用しなくなってきている。
だって世界中が相手なんですから。
「安心」って、良い言葉ですよね。
僕も大好きな言葉です。
けど、その言葉の背後にある「怖さ」に、僕は気づいちゃったんですよね。
「安心」に固執して、どんどん堕ちていく。
「リスク」を避けて、どんどん弱くなっていく。
そんな日本の未来、いや、最早、現在の姿ですね。
この問題は、日本人の根っこの部分に関わる問題です。
どうすれば、この現状を打破出来るのでしょうか........。
少し長くなったので続きは、次の記事に任せます。
次回はみなさんにも馴染みの深い、「偏差値】のお話をしたいと思っています。
お楽しみに。
つづく
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