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2012/10/23

今日のハニー 糸井重里が思う、ネットが怖い根っこの理由 「ひとり」と「おおぜい」だからこわい



ネットとそれを使う人の、本質的なカンケイを糸井はみつめていました。











みなさんこんにちは。

今日のハニーは、「ネット」の話です。


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      よく「ほぼ日」にいただくメールで、
  「ネットってもっと怖いところだと思ってたけど‥‥」
  「ほぼ日」は怖くなかったという感想をいただきます。
  まだ、ネットのことを怖いと思っている人は、
  けっこうたくさんいるみたいです。
  いや、よくよく考えれば、ぼく自身も、
  ネットって「怖い」し「いやなもの」だと感じることが、
  正直言えば、いまでもあります。
  リアルの社会よりも、ネット社会のほうが、
  「おまえ、そんなことも知らないのか」
  というような「上から目線」が多いように思います。
  どうしてそうなるのかを、ちょっと考えてみました。
  社会というのは、「ひとり(じぶん)」と、
  「なかま」と「おおぜい」でできています。
  「おおぜい」というのは、観客とか顧客とか読者とか、
  たくさんの会ったことのない人びとを含みます。
  人は「おおぜい」の前では、
  見せたい「じぶん」を見せるようにしています。
  でも、「なかま」といる間は、
  見せたい「じぶん」でい続けることはできません。
  だから、そこではある意味「バカがばれてる」のです。

    しかし、ネット社会のなかというのは、
  「ひとり」と「おおぜい」の直接のつながりです。
  そこでは「ゆだん」や「ふだん」を見せずにいられます。
  「なかま」には「バカがばれてる」、
  というようなことを避けたままでいられるのです。
  凶悪そうなネット犯罪の犯人が、捕まえてみたら
  意外なほどにちっぽけな人間だったり、
  コドモだったりすることがありますが、それでも、
  「ひとり」と「おおぜい」の関係のなかでは、
  王様のように振舞い続けられていたんですよね。

    「バカがばれてる」ことが、とても大事なのです。
  誰も王様なんかじゃないと知ることが大切です。
  「なかま」をショートカットできるネット社会では、
  じぶん自身が、「じぶんのバカを知る」ことが、
  もーのすごく重要なことなんだと思うんですよね。

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「バカがばれてる」ってのは良い表現ですね。

僕も色んな人にバカをばらしたくなりました。
そうすればみんなも自分のバカをばらしてくれるような気がします。



ふと思ったのですが。
政治家なんかはバカをばらせなくてつらい職業だなぁなんて。

政治家や教師のちょっとした油断を僕たちは見逃さないから。


みんなが一つはバカな部分を持っているって、みんがみんな思えたらどんなに楽か。


おわりまーす。






今日も読んでくれてありがとうございます。
『バカボン』て、良いネーミングだなぁ。


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